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2012年5月 7日 (月)

「文藝春秋 三月号」にみる高校生クイズ論

少し古い話になるが、文藝春秋三月特別号で高校生クイズの記事が掲載された。

プロデューサーの小島氏のインタビューによると、自身が就任した翌年(2008年)から番組改革に乗り出したとある。
真剣に日本一を目指す高校生のために、知力重視に番組路線を変更したとあるが、あの企画内容では勝てるチームは初めから限られている。

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昨年の予選から、○×クイズを廃止し3択に変更。しかもわずか3問限定で、1問でも正解すれば次のラウンド(ペーパークイズ)に進出となるが、ほとんどすべてのチームが進めたとしてもペーパークイズで勝ち残れるのは、優秀なエリートのみ。わずか5チームしか決勝に進めない。
決勝では、早押しの形式を取ってはいるものの難問や過去問ばかりで、解答できるチームはほぼ限定されている。

仮に地方予選で敗退したとしても、最後に敗者復活のようなインターネット枠で強豪チームを救済できるチャンスまで用意されている。

全国大会では、出題範囲がお決まりの予習可能な定番問題や名作問題の過去問といったお約束の連発。
準々決勝の定番になっている難問筆記は、学力重視の基礎力が要求され、もはやクイズの域を超えている。
決勝に至っては、あきらかにテレビクイズ番組の常識を超えた自己満足の世界が展開されている。スルー問題が何問あったのかは知らないが、このレベルに解答出来るチームは全国的に極々わずかなハズだ。
こんな寡占状態のなかでクイズを戦ったところで参加者も視聴者も楽しくは感じない。難問を正解してもスゴイとも思わない。ただただ呆れるのみ。

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■高校生クイズに2つの危惧

目先の視聴率欲しさにこんな企画を継続していれば、のちに大きな損失を生むのは間違いない。
勝手ながら、ワタシは2つの危惧を抱いている。
まずウルトラクイズの末期もそうだったが、高校生クイズがこの企画から脱却し軌道修正をして別の企画を行った場合、どんな企画を立てられるのだろうか。

同じ企画を続けているとスタッフの世代交代がおこったとき、たいていはうまくいかず苦戦を強いられるというのがこの世界の常識である。
ノウハウが継承されずに散々な結果になり、これならば以前のほうが良かったということにならないことを祈るばかりだ。

もうひとつは、参加者である高校生のクイズ離れやクイズ番組に関する偏見が生まれてしまわないだろうかという点。
この形式を続けていけば、クイズ研究会ではない一般の参加者である普通の高校生に勝つチャンスはほとんどないといっていい。

地方予選こそ最近はエリアが細分化、イベントにも工夫を凝らし、旬のアイドルや人気歌手、お笑い芸人を呼ぶことで集客に成功しているものの、会場に足を運ばせるだけで満足させているに過ぎない。
どうせ勝ち残れるのはエリートだけといった脱力感を感じさせてしまえばクイズ番組に興味を抱くチャンスを逃してしまい、将来有望なクイズプレイヤーも減少していってしまう気がするのだ。ここに諦めから来る偏見(クイズは一部のひとだけのモノ)が生まれなければいいなと思わざるを得ない。

最初から勝者が限定されているクイズ番組など何の魅力もなく、息を呑むハラハラした展開など望めない。
スタッフの描いたシナリオ通りの台本はもういらないのではないだろうか。

どうしてもスタッフがこの企画を続けたいのなら、この企画を3年に1回のペースで開催すればいいだろう。

高校生活は3年間あるのだから、ほかの2回を以前のような企画で行えば多少ながら問題は解消される。
個人的に望むのは、一般の参加者である普通の高校生にもクイズ本来の楽しさを知って欲しいのだ。
参加者が大人になったとき、夏の青春イベントとしての楽しい思い出だったという記憶を残してあげたいと切に願う。

本格的な日本一決定戦は3年間のうちの1回、ワンチャンスだけなら、きっとクイズの強豪たちも本気度が違ってくるだろう。

■クイズの楽しさ
クイズの楽しさのひとつに、下克上があると思うのだ。

自分が格下だと思っていた相手にサクッと敗れる可能性があるのがクイズの大きな魅力ではないか。
わずか1問の差、ボタンタッチのコンマ何秒の差、問題の巡り合わせ、形式の要素、作戦の立て方、またこの番組の名物だった野外ロケでの戦いも勝敗の行方を左右した。実力を発揮できずに敗退していったチームなど数知れずある。ほんのわずかなことがかみ合わないだけで敗者にも勝者にもなりえた。
「強いものが勝つのではなく、勝ったものが強いのだ」ということを忘れてはならない。

知識があるものが必ずしも勝利するとは限らないというのが、クイズ番組本来の楽しさではなかっただろうか。

■昨日の正解No.88【ROUTE66】
イリノイ州、ミズーリ州、カンザス州、オクラホマ州、テキサス州、ニューメキシコ州、アリゾナ州、カリフォルニア州の8州にまたがる。
1985年、国道66号線は廃線となる。作家ジョン・スタインベックの『怒りの葡萄』の作品のなかに66号線は登場し、作品では「マザー・ロード」と記された。この「マザー・ロード」は、現在でもこの国道の別名として残っている。1946年、ジャズピアニストで作曲家のボビー・トゥループは、自ら国道66号線を走ってカリフォルニアへ赴き『ルート66』という楽曲を書き上げる。のちにナット・キング・コールが歌い、この楽曲は大ヒットを果たす。

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